再生可能エネルギー設備Renewable energy facility

再生可能エネルギー

再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出しないエネルギーのことで、太陽光・水力・風力・地熱・バイオマスなどがあります。石炭や石油のように枯渇する心配がなく、永久的にエネルギー源として使用できると認められています。
再生可能エネルギーは、世界を取り巻く環境問題への対策の1つとして、日本を含む多くの国で導入が進んでいます。

再生可能エネルギーの種類と特徴

① 太陽光発電

太陽光発電は、再生可能エネルギーのなかでも人気が高まっている発電方法です。
日本の全発電量に占める割合では、2014年は1.9%でしたが2019年には7.4%まで伸びています。太陽光が当たると発電する太陽光パネルを、空き地に設置して電気を売ったり、家庭や企業が屋根に設置して電気を自ら使ったりする方法で普及してきました。太陽が出ていれば常に発電し、温室効果ガスを出さないため、永久的な資源であるうえに環境負荷が少ないエネルギーとして導入が増え続けています。

② 風力発電

風力発電は、風の力を利用して風車の羽根を動かし、モーターの動力を電気エネルギーに変換します。 風さえあれば発電できるため、温室効果ガスを排出せず環境にやさしい発電方法です。また、太陽光とは異なり、風があれば夜でも発電できるメリットがあります。 導入コストや設置場所の確保が課題ですが、大規模な発電所が建設できれば火力並みに発電できます。そのため、風が強い洋上への設置計画も進んでいるようです。

③ 水力発電

水力発電の仕組みは、簡単にいえば水の勢いを使って水車やタービンを動かし、そのエネルギーを電気に変換するものです。太陽光や風力とは異なり、天候の条件に影響されず安定して一定量の電力を供給できます。 水資源が豊富な日本では、これまでも大規模なダムを利用して水力発電が行われてきました。今後は、上下水道や農業用水を利用した中小規模の水力発電の建設の活発化していくとみられています。

④ バイオマス発電

バイオマス発電は、動植物などの生物から生まれる資源を、燃焼したりガス化したりして生まれるエネルギーを利用して発電します。 バイオマス資源には、たとえば間伐材・家庭の生ごみ・家畜の排泄物・廃油・下水や汚泥などがあります。これらの資源を利用することで、廃棄物の減少・再利用が促進され、地域環境の改善に繋がります。 バイオマス資源は全国各地に分散しているため、収集や搬送にコストがかかるデメリットがあるものの、エネルギーの有効活用のために普及が望まれる発電方法です。

⑤ 地熱発電

日本は火山帯に位置するため、地熱の利用が注目されてきました。 地熱発電は、地下に存在するマグマのエネルギーを使用し、蒸気の力でタービンを回して発電するため、枯渇の心配がなく長期的に安定した電力供給が期待できる発電方法です。 また、発電時に使用した蒸気や熱水を、ビニールハウスの温度調整や地域の暖房などに利用できるため、副次的な価値も生み出します。地下1,000メートルから3,000メートルの深部で発電するため、建設コストは大きいですが、建設後は気候や時間に関係なく安定した発電が可能です。

再生可能エネルギーの特徴

枯渇しないエネルギー源

再生可能エネルギーは、石炭や石油などの化石燃料と異なり枯渇の心配がないという特徴があります。 資源は太陽・水・風・地熱などの自然界にあるエネルギーであり、永久的に使えるのです。

温室効果ガスを排出しない

再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出しないエネルギー源です。化石燃料は、燃焼してエネルギーをつくる際に二酸化炭素などの温室効果ガスが発生しますが、再生可能エネルギーは資源そのものに備わる性質を利用してエネルギーをつくるため、温室効果ガスが発生しません。

どこででもエネルギーを調達できる

再生可能エネルギーの3つ目のの特徴は、どこででもエネルギーを調達できることです。設置場所に適した条件はあるものの、太陽・風・水といった自然のエネルギーはどこにでも存在するため、基本的に場所を選ばずにエネルギーを調達できます。