LEGAL INSPECTION

法定点検の実施

法定点検とは

建物所有者が法律で実施を義務づけられた点検を法定点検と呼びます。
法定点検は「建築基準法」「消防法」「水道法」などの法律によって義務付けられており、賃貸建物は多くの人が同じ建物に住むことから、オーナー様は入居者様の安全を確保する必要があります。そのため、建物の状態や災害時の避難経路、飲料水の品質などの調査を定期的に実施し、入居者様が安心して暮らせる環境であるかどうかを確認しなければなりません。法定検査を一定周期でおこなうことにより、修繕が必要な箇所や改善点なども明確に把握できます。

また、点検箇所によって関連する法律は異なり、外壁やエレベーターなど建物に関する点検は「建築基準法」、消火器や火災報知機などの消防用設備点検については「消防法」、受水専用水道の水質などは「水道法」が適用されます。法定点検は項目別に実施する期日までに必ずおこないます。なお、建物所有者が法定点検を怠ると法律違反となります。

法定点検は有資格者がおこなう

エレベーターや消防設備、給水設備などは、資格を持った専門業者でないと点検できません。自主管理のオーナー様は自ら専門業者に依頼することになります。管理委託をしているオーナー様は管理会社が専門業者に依頼します。
また法令上では所有者や関係者に法定点検が義務づけられているため、管理会社が代行する場合であってもオーナー様は実施状況を把握しておきましょう。

法定点検とは

法定点検一覧

賃貸建物の資産価値を保全し、入居者様に安全で快適な住環境を提供するためには、法定点検は非常に重要なものとなります。
賃貸建物で主に法律で義務付けられている法定点検は、以下の通りとなります。

法定点検の名称(関係する法令)対象となる建物・設備点検等の時期
01
建築設備定期検査
(建築基準法 12条2項)
換気設備、排煙設備、非常用の照明装置、給水設備、排水設備6カ月~1年の間で特定行政庁が
定める時期
02
エレベーター定期検査
(建築基準法 12条2項)
エレベーター6カ月~1年の間で特定行政庁が
定める時期
03
消防用設備点検
(消防法17条3の3)
消防機関へ通報する火災報知設備、消火器具、誘導灯、誘導標識、
消防用水非常コンセント設備、無線通信補助設備
機器点検:6カ月に1回
屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備、
屋外消火栓設備、自動火災報知設備、ガス漏火災警報設備、漏電、火災警報器、
非常警報器具設備、避難器具、排煙設備、連結送水管設備、非常電源等
機器点検:6カ月に1回
総合点検:1年に1回
配線総合点検:1年に1回
04
簡易専用水道管理状況検査
(水道法3条7項、34条2)
水槽の有効容量が10㎥を超える施設水質検査:1年以内ごとに1回
水槽の掃除:1年以内ごとに1回
01

建築設備定期検査

建築設備定期検査とは、入居者様が建物の設備を安心して利用できるように実施する法的検査で、建築基準法12条第2項に基づいています。
建築設備検査員もしくは一級・二級建築士による毎年1回の検査が必要になります。

建築設備定期検査

建築設備の調査内容

  1. 1.
    換気設備検査は給気機・排気機の作動状況を確認するものです。
  2. 2.
    排煙設備検査は排煙機の作動状況を検査して火災時に煙を屋外に排出できるかどうかを確認するものです。
  3. 3.
    非常用の照明装置検査は、災害等で常用電源が失われた場合に備え、避難時に最低限照度が確保されているか確認するものです。
  4. 4.
    給水設備と排水設備検査は、給水タンク設置状況や給水ポンプの運転・取付状況を確認し、給水に問題がないか確認するものです。
02

エレベーター定期検査

多くの人が利用する賃貸建物には、エレベーターなどの昇降機に対して定期検査が義務付けられています。1年に1回は検査を受ける必要があり、昇降機等検査員もしくは一級・二級建築士によって検査をおこない、法定点検後エレベーターに定期検査報告済証が貼られます。
点検・給油・清掃・調整など、消耗品を交換して安全に利用できるようにします。

エレベーター定期検査

エレベーター定期検査を実施するときの注意点

エレベーターの点検中は、専門業者がエレベーターに乗って機械の動作を確認するのでエレベーターを使うことができなくなります。
賃貸建物では入居者様に不便をお掛けするため、なるべく早めの段階で点検日を周知しておくことが重要です。

03

消防用設備点検

防火対象物は、年に1回、消防用設備の総合点検を受ける必要があります。
また機器点検として6カ月に1回の検査が義務付けられています。消防法第17条3の3から、防火対象物の関係者は定期点検した結果を消防長、または消防署長に報告することが必要となります。検査は消防用設備点検資格者、または消防設備士がおこないます。

消防用設備点検

消防用設備点検で検査される主な項目

  1. 1.
    消火設備点検は消火器・スプリンクラー・屋外消火栓といった消火設備を確認します。
  2. 2.
    警報設備点検は自動火災報知設備・非常ベル・非常警報設備など、警報設備を確認します。
  3. 3.
    避難設備点検は避難する際に使用する設備救助袋・避難はしご・誘導灯など避難設備を確認します。
  4. 4.
    消防用水点検は防火水槽などを確認します。
  5. 5.
    その他、非常コンセント設備や送水設備など、消火活動に必要な設備を確認します。

消防用設備点検を実施するときの注意点

消防用設備点検では入居者様の立会いが必要となるケースがあります。その際入居者様が立会いのもと点検作業をするのが通常です。
あらかじめ契約書等で消防用設備点検について説明しておくことが重要です。

04

簡易専用水道管理状況検査

簡易専用水道管理状況検査とは、水道局から供給を受ける水のみを水源とし、受水槽の有効容量が10㎥を超える給水設備が設置されている場合に受ける検査をいいます。
この検査は水道法3条7項、34条2に基づいておこなわれます。
水質検査と水槽の掃除は1年以内ごとに1回実施することが必要となり、地方公共団体または厚生労働大臣の登録を受けた人が検査を実施します。

簡易専用水道管理状況検査

簡易専用水道管理状況検査で検査される主な項目

  1. 1.
    給水栓の臭気・味・色・色度・濁度の水質検査、および残留塩素の測定をします。
  2. 2.
    水槽等の給水設備、およびその周辺の管理状況を確認します。
  3. 3.
    水槽の清掃記録、設備等の関係図面など、管理記録を保存します。

ミユキサブリースが手配する法定点検が実施する法定点検

2026年4月更新
点検の種類点検内容関係する法令点検範囲時期/回数
昇降機定期点検エレベーターの定期検査一般社団法人 中部ブロック昇降機等検査協議会建築基準法全て1年/1回
浄化槽定期点検浄化槽の保守点検清掃、水質に関する検査浄化槽の概要について浄化槽法全て1年/1回
浄化槽定期検査浄化槽の保守点検清掃、水質に関する検査岡崎市:一般財団法人 中部微生物研究所
豊田市:一般社団法人 愛知県浄化槽協会
浄化槽法全て1年/1回
簡易専用水道
(受水槽)定期点検 ※1
水槽と水質の清掃や点検に関する定期検査岡崎市水道局 豊田市水道局水道法10㎥以上の受水槽1年/1回
消防用設備定期点検消火設備・警報設備・消防用水・消防活動上
必要な設備における定期検査岡崎市消防本部 豊田市消防本部
消防法対象設備は全て機器点検は半年/1回
総合点検は1年/1回

※1 簡易専用水道定期点検 水道法施行規則第55条

  1. 水槽の掃除を毎年一回以上定期におこなうこと
  2. 水槽の点検等有害物、汚水等によって水が汚染されるのを防止するために必要な措置を講ずること
  3. 給水栓における水の色、濁り、臭い、味その他の状態により供給する水に異常を認めたときは水質基準に関する省令の表の中欄に掲げる事項のうち必要なものについて検査をおこなうこと
  4. 供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知させる措置を講ずること